本市のコンプライアンスについて
問(林):
本年3月、教育委員会が市内の小・中学校に君が代の歌詞を暗記している児童、生徒の数を調査したことについて、7月5日のNHKほっとニュース関西で放送された市長のコメントとして、「方法ってすごく大事ですよね。どんな方法でやるのかって聞いてたら、別に内心の自由を侵すおそれがないよねって判断もできますし、今回のこの社会のざわめきに至らなかった」と少し笑ってお話をされておりました。教育委員会の独立性は私も承知をしております。
ですが、私には少し笑ってお話しされた市長が不自然に感じました。私は民間企業で約10年間勤めておりましたが、大きな判断をするときには同僚や上司に相談をしておりました。本市では過去の議会で発言されたような大きな判断を担当部署が行うときに、市長への相談がないことが通例となっているのでしょうか。
答(総務部長):
市長への相談、報告、協議などにつきましては、事案の内容を勘案し、その他上席への報告や関係部局との情報共有等も含め、各部局において適切に行われているものだと考えております。
問(林):
ということではございますが、一昨年の8月29日、市民から注目を集め開かれた桃山公園魅力向上事業説明会、5日後の9月3日に発行された千里タイムズを読ませていただきます。「後藤市長は、議会が議決したのは、桃山公園の魅力アップ、その手法としてPark-PFIも決議された。担当者が、何の仕事を使命かと思ったかというと、Park-PFI手法を成功させることだったと、緑や公園に対する理念よりも、Park-PFIの成功を優先させた担当職員の思い違いがその原因だったと指摘した」とあります。これは事実でしょうか。市長の答弁を求めます。
答(土木部長):
桃山公園における魅力向上事業の説明につきましては、当時、担当部局と市長との間では十分な協議をしておりましたが、Park-PFIという初めての手法を活用した事業を進める中で、担当者の説明不足により、民間事業からの提案により決定される施設内容や規模が、議会で決まったかのように一部住民の皆様に誤解を与え、混乱を招いてしまった点につきまして、深く反省した経過があり、これらの反省を踏まえ、より丁寧な説明をしていくことを述べたものでございます。
当時の議会におきましても、答弁の中でその旨を御説明し、謝罪をさせていただいたものでございます。
答(市長):
当該説明会で市長として直接お話をさせていただくという、これはイレギュラーな形なんですが、その責任を感じた理由は、ただいまありましたように、担当部が行ってきた説明の仕方、事業の進め方に不十分な点があり、責任を持って公園整備を担うという視点と、現状の自然を大切にしたいという、事業そのものに反対されている住民との間で、残念ながら議論がかみ合ってないと感じたからです。
大きな税金を投入しても、一部の方に喜んでいただけない、それ以上に強硬に反対をされるのであれば、それは強行すべきではない。その判断は私の責任においてしかできないからです。 説明会に臨むに当たって、事前に担当部とは十分に協議を行い、この点については、その記事の中ではというか、御存じはないんでしょうけれども、事業推進者として何が不足していたか、何を今後の教訓とすべきか、それを自ら理解をするというOJTプロセスをしっかりと踏んでおります。
問(林):
ということではございますが、この桃山公園魅力向上事業説明会に基づいて本市が作成し、HPに掲載されている議事録、4ページ目下部に記載があります、参加した方の意見を読ませて頂きます。「今の説明を聞いた部下の方の思いを心配している。私なら怒り出す。土木部長はよく怒らないなと思う。」「今の説明」すなわち「市長が担当職員の思い違いがその原因だったと指摘したこと」です。
私は議事録に残っているこの質問をした市民の方は説明会で市長が放った言葉によって部下の方が傷ついたのでは?と思っている言葉だと読み取っております。そして心配したのではと?
本市としてこの説明会の市長発言の議事録がHPに掲載されてないのはなぜでしょうか。
答(土木部長):
桃山公園魅力向上事業における説明会のホームページの掲載内容につきましてでございますが、事業の説明部分につきましては、当時の資料を掲載しており、議事録につきましては、市民からの意見と市の回答を中心に掲載しているものでございます。御指摘の市長の発言につきましては、最初の事業の説明の中で発言したものであり、そちらのほうに包括しておるということでございます。
要望(林):
議事録を意図的に隠したとは思っておりませんが、当時の千里タイムズ掲載の内容からすると市長の説明会での発言は残念に思います。
再度申し上げさせていただきますが、私は大学を卒業してから民間企業で約10年間、サラリーマンとして勤務しておりました。私は自分では判断がつかないような大きな判断をするときには、必ず同僚や上司に相談しておりました。そして、上司はさらにその上司に相談しておりました。上司が知らないことを部下が勝手に行っているということはありませんでした。子供が親の背中を見て育つように、部下は上司の背中を見て育ちます。私はそんな部下の一人でした。
今後も市長には、そのような部下がたくさんいらっしゃる中でトップに立っておられるということも考えながら、言動をしていただきたいと考えております。また先日、御答弁されておられましたが、決して部下のチャレンジ精神を萎縮させるような行為、対応をしないようお願いをして、質問を終了させていただきます。