教育的意義施設の持続可能な運営と
民間感覚の導入について
問(林):
重要文化財旧西尾家住宅や自然の家など、教育的施設への多額の投資を伴う大規模な投資ができるのは、ひとえに市民の尊い納税のたまものであり、行政にはその原資を国費、市費関係なく、1円たりとも無駄にしない責任があります。
本市は、昨年、万博の生徒招待事業から撤退された際、大江教育長は、「学びは教育で完結せず、平素と異なる環境で見聞を広めることが大切」との趣旨の御答弁をされました。その教育的意義には私も深く共感しております。健全な財政運営を目指す本市において、これら教育的施設の投資対効果や維持管理の持続可能性について、教育委員会としてどのような危機感と基本認識をお持ちか、明確な御見解をお答えください。
答(地域教育部長):
地域教育部が所管する社会教育施設につきましては、生涯学習を主な目的として公民館、博物館、図書館、青少年施設など多岐にわたって設置しており、維持管理や運営等に多額の費用を要している認識は持っております。
一方で、これらの施設に要する費用については、全ての市民を対象に学習や体験、交流などの機会を提供する上で、必要不可欠な投資と考えております。また、投資に対する効果を一概に定量的にはかるのは困難なものの、市民一人一人が豊かな人生を送るための生涯学習の観点から、教育的な意義が高い施設と認識しております。
今後も、公共施設(一般建築物)個別施設計画などを基に、関係所管と協議、調整し、最適な時期に維持補修や改修等を計画的に行うなどして、ライフサイクルコストの低減に努め、将来にわたり生涯学習の機会を提供してまいりたいと考えております。
問(林):
では、その多岐にわたる施設に大規模な投資を行う以上、それに見合う持続可能な財政基盤もセットで設計すべきと考えます。他市の先進事例を見れば、世界遺産である姫路城では、将来の膨大な修繕費を見据え、受益者負担の在り方を柔軟に見直しています。ですが、本市の吹田市立博物館や自然の家など、教育的施設だからという理由だけで、一律の低料金や無料といった硬直化した運用に終始していないでしょうか。
私は、未来を担う子供たちの利用機会については、行政として100%無料や格安という形で行財政的に守るべきだと考えます。しかし、その一方で経済力のある大人からは、適切な料金を頂き、さらに市外からの観光客やインバウンドに対しては、国内外のトレンドに合わせたデュアルプライシングを導入するなど、戦略的な料金体系へかじを切るべきではないかと考えますが、担当部の御所見をお聞かせください。
答(地域教育部長):
所管する社会教育施設におきましても、本市の使用料・手数料及び自己負担金設定に関する基本方針の受益と負担の公平性の確保の観点から料金の算定方法を定めております。
例に挙げられた所管施設で申し上げますと、博物館では、博物館法において原則無料と定められておりますが、近隣市の状況や維持管理費を勘案し、学生を低廉な料金としつつも、一定の受益者負担を求めています。また、自然の家では、青少年対象の施設でもあったため、高校生以下または18歳未満の市民を無料としつつも、それ以外の市民から管理運営経費の50%の受益者負担を求めており、さらに市外の利用者は、有料利用の市民に比べ6倍から9倍の負担としております。
引き続き近隣他市の状況等も踏まえつつ、各施設の特色も勘案した適切な料金設定の下、できる限り財源確保をして、魅力ある施設として利用していただけるよう努めてまいりたいと考えております。
問(林):
博物館及び自然の家について、現時点における料金体系の御答弁をいただきました。ですが、私自身も施設利用者の一人でございますので、現在の状況については十分に把握しております。私の質問の意図が伝わっていないようですので、意見を伝えさせていただきます。
近い将来に予定されている担当部が所管する多岐にわたる施設のリニューアルにおいては、施設自体の魅力向上はもちろん当然の前提ではありますが、その上で、利用料金の改定や本市が保有する重要文化財の取扱い方針なども含め、これまでの前例や枠組みにとらわれず、あらゆる可能性を排除しない、柔軟かつ多角的な運営の方向性を御検討いただくことを強く要望いたします。
次に、全庁的な使用料設定の考え方を担当する行政経営部としての姿勢をお伺いいたします。
多額の公費を投入して公共施設の大規模な新築・改修を行った場合、その後の運用に持続可能性を担保するためには、従来の慣習にとらわれない使用料や手数料の設定、すなわち民間感覚を取り入れた柔軟な行財政運営が必要不可欠であると私は考えます。今後、使用料、手数料の改定や設定に対する行政経営部としての基本的な考え方と所見をお答えください。
答(行政経営部長):
公共施設の使用料等につきましては、利用者のみならず、利用しない市民に対しても理解・納得の得られるような料金の設定が重要であり、使用料・手数料及び自己負担金設定に関する基本方針において、算定基礎となる受益者負担率や経費等の統一的な考え方を示しつつ、適切な運用に努めているところでございます。
基本方針につきましては、適宜見直しを重ねており、直近では、施設の有効活用を促進するため、曜日・時間帯ごとの料金設定や、市外在住者の区分設定等が可能となるよう、改定を行い、変化する市民ニーズや施設の特性等に柔軟に対応してきたところでございます。今後も、次期改定に向け、状況把握に努め、引き続き必要に応じた検討を行ってまいります。
意見(林):
では、次期改定に向けてよろしくお願いいたします。
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