私立幼稚園・認定こども園における
放課後児童健全育成事業について
問(林):
次に、私立幼稚園・認定こども園における放課後児童健全育成事業の実施についてお尋ねいたします。
1点目、本市に多数ある私立幼稚園・認定こども園の中で、なぜ千里山グレース幼稚園のみが補助金の対象となったのでしょうか。その選定理由、具体的な選定基準及びそのプロセスについてお示しください。
2点目、なぜ公募を行なわなかったのでしょうか。公募を行えば、ほかの園にも応募の機会が与えられ、より公正な選定が可能であったはずです。特定の園ありきで話を進めたのではないかという疑念について本市の見解をお聞かせください。
3点目、ほかの私立幼稚園・認定こども園に対し、いつ、どのような形で本事業の情報を提供されましたか。また、今回の補助金500万円の存在をほかの園は事前に知っていたのでしょうか。もし、知らなかったのであれば、情報提供において極めて不公平な状況が生じていたと考えますが、本市の認識をお聞かせください。
4点目、利用に当たり、卒園児が優先されると伺っております。この仕組みは、園の在籍歴が利用可否を左右することになり、結果的に特定園の優遇につながるのではないでしょうか。地域全体の子育て家庭にとって公平性を欠くことが懸念されますが、本市はこの公平性をどのように担保されるのか御説明ください。
5点目、さきの定例会においては千里山地域における保育ニーズが高い一方で、用地が確保できないため、近接する南千里の旧土木部庁舎跡地に、新たな保育園を建設する予定であるとの説明を受けております。
そこで疑問となるのは、今回の学童保育への対応がかえって保育供給量の抑制につながるのではないかという点についてです。この点について本市はどのように考えておられるのかお聞かせください。
6点目、今回の事例が前例となれば、ほかの園や、さらには民間で学童保育を開設、増設しようとする事業者からも、同様の要望が出てくることが十分に想定されます。特定の園だけが優遇される状況が続けば、市全体としての公平性が損なわれ、市民の信頼を揺るがしかねません。
本市はこの点についてどのような対応方針を持って臨まれるのか具体的にお示しください。
答(地域教育部長):
私立幼稚園・認定こども園における放課後児童健全育成事業について、地域教育部から御答弁申し上げます。
今回の事業者の選定につきましては、昨年度に私立幼稚園連合会を通じて、放課後児童健全育成事業の実施のお願いをしていたところ、今年度に当該園から実施の意向を示されたものでございます。対象地域において、来年度以降の入室児童数増加が見込まれ、育成室の増加などの対応が必要であること、当該園で、来年4月から児童受入れが可能ということから選定し、準備を進めたものでございます。
次に、募集につきましては、人材等が不足する中、既存の私立幼稚園・認定こども園を活用することで、児童数増加に対応しようとするもので、該当する施設において行ったものでございます。
次に、情報提供につきましては、本年7月の私立幼稚園連合会の園長会において、補助事業による放課後児童健全育成事業に関する情報提供をしておりますが、交付には様々な条件があり、複雑であるため、基準額を含めた詳細についてはお知らせいたしておりません。
次に、当該園の卒園児の優先入室につきましては、入室選考は事業者の裁量が認められること、また、同時期に、当該園の地域において増加している入室児童数への対応を検討していたことから、適切な事業実施であると認識しております。
次に、教育・保育施設での放課後児童健全育成事業の妥当性につきましては、これまでも関係部局とも連携しながら、様々な実施手法のうちの一つとして検討してきたものでございます。事業の実施自体が事業者の裁量でもあること、今回の事業実施に当たり、現在の教育・保育に係る定員を引き下げるものではなく、供給量にも影響がないことから、市の事業として適正であると考えております。
最後に、今後の対応につきましては、入室児童数の増加が見込まれ、教室確保に課題がある地域において、私立幼稚園・認定こども園から申出があれば、受け入れることを想定しております。
引き続き、増加する入室希望児童数への対応について様々な手法を検討し、持続可能な事業となるよう努めてまいります。
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