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吹田市総合防災センターについて

議員としての任期が始まりこの間4か月、本庁に登庁する際、私は阪急南千里駅のホームから日々完成に近づいている総合防災センターを目にしております。現在は建物を覆っていたメッシュシートもなくなり、ガラス張りの豪華なビルの姿を目にすることができるようになりました。私はこの豪華なビルが千里ニュータウンの南千里駅前という一等地にできる複合庁舎として、本当に本市の市民のためになるのか疑問を抱いております。

そういった目線で数点質問をさせていただきます。

問(林)

1点目、この豪華な庁舎ビルは平成28年度に土地の購入を約16億円で行っておられます。また、建設計画時は事業費の総額が約85億円でしたが、今定例会で2回目のインフレスライド条項による事業費変更で約95億8千万円の事業費となろうとしております。この金額の内訳をお示しください。また今後、更なる事業費変更は行われそうなのでしょうか。

2点目、完成時には5市2町で共同消防指令センターを設置する予定かと思います。市民感覚から考えると共同運営することが前提で建設する建物であれば、事業費を共同出資して共同消防指令センターを設置することが当たり前と考えますが、この豪華な庁舎ビルには本市以外の4市2町からの事業費負担金はあるのでしょうか。また今後共同運営していくために、本市以外の4市2町から頂く予定の費用負担割合についてはどうなっていますか。

問(消防長)

総合防災センターの建設に係る事業費の内訳といたしましては、設計委託料が約2億2千万円、建設工事費が約90億5千万円、工事管理委託料が約1億4千万円、南千里庁舎事務所棟の解体工事費が約1億3千万円、鉄道近接調査などその他の費用が約4千万円でございます。

また、今後の事業費変更につきましては、建設工事費及び南千里庁舎事務所棟の解体工事費について、今後の物価高騰により変更の可能性がございます。

次に、共同消防指令センターの事業費負担につきましては、システム構築費や今後の維持管理等施設の運営経費として、能勢町の消防事務を受託している豊中市、豊能町の消防事務を受託している見直しおよび池田市、摂津市に対して、負担を求めることとしており、負担割合は、国勢調査人口割45%、標準財政規模割45%、均等割を10%とし、本市を含めた5市で按分し負担することで合意しております。


問(林)

3点目、令和6年4月から上層階に不登校児童の通う適応指導教室である光の森・学びの森がそれぞれ自然体験交流センター、竹見台多目的施設から移転してきます。移転理由は両施設が老朽化していることや教育センターと距離があることなど連携しにくいことが主な要因かと思います。ですが、老朽化という観点では両施設の老朽化が進んでいるにも関わらず、光の森・学びの森が移転した後も具体的な整備計画がないまま他部局が継続使用されると認識しております。また、連携のしにくさという観点からは教育センターが現存する出口町から南千里に移転するだけでも、物理的にいま光の森・学びの森がある場所との距離が近くなり連携はしやすくなります。

平成4年に「不登校となった児童・生徒が集団活動を通して社会性を身につけ、学校復帰や・社会的自立にむけてのエネルギーを蓄える場としてできた光の森、さらにその子供たちが集団ではなく個別に学習を行うことができるように学びの森ができた」という経緯からすると、私はこの2施設を移転することが「施設利用をする子供たちのことを本当に考えているのか」、「行政・大人の都合になっていないのか」、また「施設としての親和性があるのか」という点に疑問を抱いております。私はこの2施設を移転せずそのまま運営すればよいのではないかと考えております。

不登校の児童・生徒が使用する施設が消防、土木等現場の職員や市民が出入りするこの豪華な庁舎ビルに本当に必要なのか、担当部局のご所見をお示しください。

4点目、来年度から光の森・学びの森が移転することに関して今年度利用している児童・生徒や保護者、更には今後施設を利用されようとしている方々の声をお聞きになったのでしょうか。私はあらゆることにパブリックコメントを求めるわけではありませんが、今回の件はしっかり聴くべきと考えております。


答(教育監)

北部消防庁舎等複合施設建設基本構想基本計画にお示ししてますしておりますとおり、本市が中核市となった以降、ますます課題性が増した教職員の研修場所の確保、不登校や配慮を要する児童・生徒の増加に伴う教育相談環境の充実、児童・生徒が安心して活動ができる教育支援教室の再構築といった課題を効果的かつ効率的に対応することを目途に、吹田市総合防災センターへの移転を進めるものでございます。

ご質問の教育支援教室の移転集約に関わりましては、先進的な取り組みを実施。研究する官・民等外部機関からの知見を踏まえ、多様な児童・生徒を受け入れるインクルーシブな空間作りに注力してまいりました。

特に、現行施設を利用する児童・生徒や保護者への配慮は不可欠であり、平成30年度には北部消防庁舎等複合施設建設基本構想・基本計画策定に伴うパブリックコメント実施に合わせまして、当時の適応指導教室に在籍する児童・生徒や保護者を対象に2回、移転の場所や条件についてアンケートを実施いたしました。アンケートには、「駅から近いのは嬉しい」「子供たちは今よりも交流が増えそう」などの回答がございました。

もちろん現在在籍している児童・生徒にもお声を聞いておりますが、今後も開催を予定しております。保護者、市民向け説明会等におきましても、直接お声を聴かせていただきたいと考えております。

要望(林)

吹田市総合防災センターについては今後の費用は按分されるようですが、これまでの事業費はすべて本市負担であることが理解できました。また、光の森・学びの森の移転に関しては基本計画(素案)策定に伴うパブリックコメントを取られたのは4年も前のことです。ご答弁いただきました説明会等で、現在さらにはこれから利用される方々のお声を丁寧にお聴きいただくようお願いをいたします。

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